【2003年3月3日】大切にすること

Aさんは、姉さんに会いたかった。
駅についてもお金がたりなかった。
とても寂しくって、悲しくって、怖くって、
もうどうしていいかわからなかったんです。
だから、机の下にこごまっていたんです。
姉さんが迎えに来てくれてうれしかった。
姉さんは「冒険してきたの。楽しかった?」って聞いてくれた。
姉さんに抱きついて、ウワンウワン泣いた。
Bさんは、なんでこんなになちゃうかわからなかったけど、
自分の気持ちが昇って行ってとまらなかった。
とまらないけど、注射はいやだった。
注射をすると先生の説明を聞こうとしてもキケナイ。
いいのよ、お注射は後にして、
まずお茶でもいっぱい飲んだらいいわ。
入院してすぐお茶が出された。
お茶を飲んだら安心して、注射もなしで眠ってしまった。
あら、お父さんも一杯いかがですか。
お父さんはお茶をご馳走になって、家に帰った。
ひとの人生を大切にするってことは、
出会いの一言や一杯のお茶にこめること。

※本記事は、20年以上前(2000年11月~2004年4月)千葉県内の某精神科病院に看護部長として勤めていた頃、ナースサポートKKに掲載していたブログ『あっけらかん病院看護日誌』のアーカイブです。

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