冬になるとあちこちに飾るお花が少なくなります。
「花いっぱい基金」からお花を買いました。
ロビーのあちこちが急に春になりました。
「こうやって花を見ていると心が和みますね」
60代の男性のそんな会話を通りがけに耳にするとうれしくなります。
看護部長室の前にもおすそ分けで、ガラスの花器に入ったチューリップをいただきました。
昨日、入院したばかりの女性の患者さんが、
そのチューリップの前にじっとしゃがんで、
そっと撫で撫でしていたそうです。
その姿をみて
「かわいい」
といって部長室の隣の部屋に入った職員。
コンコンとドアを叩くので開けてみると
「今のは、誰に言ったの?私に言ったの?」とその人は聞いたんですって。
ホントはお花がかわいかったんですけど
「ええ、あなたのことです」
と答えてしまったのですって。
すると
「うれしい!わたし〇〇。入院したばかりなの。よろしく」
ってホントにうれしそうな顔をしたんですって。
「ね、かわいい人ですね」
って、昨日の出来事を教えてくれました。
チューリップの前で待っていればかわいい人に会えますよ。
※本記事は、20年以上前(2000年11月~2004年4月)千葉県内の某精神科病院に看護部長として勤めていた頃、ナースサポートKKに掲載していたブログ『あっけらかん病院看護日誌』のアーカイブです。
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