4日に出勤してから、3日間は毎日毎日新年の挨拶をしてまわっていた。
何しろ、挨拶しても挨拶してもまだまだしていなかった患者さんが次々にそこいら中で、今年もよろしくとおじぎをしてくれるので、私も何度もご挨拶していた。
外泊から帰ってきたA君も、部長室のドアをドンドンとたたいて元気良く、「あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」と大声で入ってきて、「えへっ」と笑って出ていった。
Bさんは「加納さんに出した年賀状まだとどかないかなあ、変だなあ?」と聞いてくる。
正月、「成田さんへ行ってくる」といったCさんは実は駅まで行って帰ってきてしまった。でも、今度は病棟で皆で初詣に行くという。「ほんとに行くよ」
柱の陰にいてずうっと待っていてくれたDさんは、そっとよってきて、小さな声で「おめでとうございます」といって、にこっと笑った。
おめでとう。今年もよろしくね。
※本記事は、20年以上前(2000年11月~2004年4月)千葉県内の某精神科専門病院に看護部長として勤めていた頃、ナースサポートKKに掲載していたブログ『あっけらかん病院看護日誌』のアーカイブです。
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