【2002年11月8日】豊かさを糧に

今日は、退職して進学コースに通う元職員がやってきて、
いい話をしてくれました。
先日実習で受け持っている患者さんのことで
手も足もでないと相談にきていたのですが、
教わったように関り方を変えたら患者さんが
別人のようになってリハビリに取り組んだというのです。
「部長!やった!やったよ!」って叫びたかったというのです。
彼女は患者さんにこう言っただけです。
「やれます。〇〇様はできます。私は信じています」と。
私も叫びたかったわ。
「やった!やったね!」って。
今日の研修テーマは「過去・現在・未来」
なにをするのだろうかと思ったが、
言われたように終わりごろ顔をだすと、
たった今終わったところだというのです。
そこで参加者ひとりひとりに夢を一言語ってもらいました。
「スーパーナースになりたい」
「この病院を老人パラダイスにしたい」
「皆をその気にさせたい」
「患者さんに心配される職員になりたい」・・・
たくさんの夢を聞きました。
私は夢の実現のために働きます。
それがうれしい!
今日の夕方の事例検討会は痴呆治療病棟の「脱つなぎ宣言」の紆余曲折、
その実現までの格闘のプロセス。
発表をきいて最後は皆で泣いて、シーンとしてしまいました。
もう後戻りはできない。
たくましくなった職員たちに、私は頭を下げました。
今日の日は、毎日の積み重ねの結果。
この豊かさを糧に、また明日からも積み重ねの毎日。 

※本記事は、20年以上前(2000年11月~2004年4月)千葉県内の某精神科病院に看護部長として勤めていた頃、ナースサポートKKに掲載していたブログ『あっけらかん病院看護日誌』のアーカイブです。

  

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