90才を過ぎた美人のAさん。
夜シルバーカーを押して、ナースステーションにきました。
「ちょっと来て、私達素人じゃ手におえないよ」って。
いつも不穏になる同じ部屋のBさんがベットから降りようとしているのを
知らせに来てくれたんですって。
いつも恋文を書いているロマンチストのBさん。
飾ってあったチューリップをちょっと自分の車椅子のポケットに入れました。
「隠し事ないかしら」って聞くと、
「僕のいたずら心のことかな」って。
柱の隅で待ってるはにかみやのCさん。
「あなたに逢えてうれしい」って
手をとって大事そうに握ってくれます。
こんなに素敵な会話をしてくれる人達が沢山いる中で、私達は仕事している。
ユーモア、しゃれ、ウイット、心に染みる言葉。
素敵な会話ができる職員とは、そんな会話を楽しんで暮らすけど、
心に余裕のない職員のまえでは何にもできないふりしてる。
※本記事は、20年以上前(2000年11月~2004年4月)千葉県内の某精神科病院に看護部長として勤めていた頃、ナースサポートKKに掲載していたブログ『あっけらかん病院看護日誌』のアーカイブです。
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