【2000年11月26日】ビリーブ

土曜日は、中庭のグランドで3階閉鎖病棟の芋煮会があった。
グランドのかまどで、3つの大鍋に里芋の芋煮、サツマイモとジャガイモの焼き芋。
グランドで体操とゲームをして、家族も一緒に、『ビリーブ』という歌の手話ダンスをした。

♪ たとえば君が傷ついてくじけそうになった時は
♪ 必ず僕がそばにいて支えてあげるよその肩を
♪ 世界中の希望のせてこの地球はまわってる
♪ 今未来の扉をあける時悲しみや苦しみが
♪ いつの日か喜びに変わるだろう
♪ アイビリーブフューチャー信じてる

1年前から始めた手話ダンスは、いつもは何もしようとしない人も集まってくる。毎日毎日昼休みにこの曲が流れ、この歌を歌い、手話で語る。
芋煮会の後、家族の慰労会をおこなった。
入院に不安と安堵の家族。遠くから来てくれた家族。
病状の波にとまどいながら,長い入院生活を支える家族。

「これからどうなるのだろうかと考えるのはやめることにしました。とりあえず,今日はこれができたと考えるようにしました。」

奇麗事では語れないけど、聞かせてもらうことで、ほんの少しでも慰労となればうれしいです。

※本記事は、20年以上前(2000年11月~2004年4月)千葉県内の某精神科専門病院に看護部長として勤めていた頃、ナースサポートKKに掲載していたブログ『あっけらかん病院看護日誌』のアーカイブです。

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