いつも廊下を歩くとベット柵を叩きながら
「ナナチャン、ナナチャン」
と大声で叫んでいるんです。
目が見えないっていうけど、
見えてるんじゃないかと思うんです。
「ナナチャン」っててっきり女の人だと思っていたら、
昔の仕事仲間の男性で「いい奴」なんだそうです。
Aさんが婦長と一緒に看護部長室にきました。
婦長が私と話しをしている間、
Aさんは隣の部屋で待っていてもらいました。
話しが終わって婦長が隣の部屋に行くと
「こんにちわ」
ニッコ!
よそゆきの声とよそゆきの声。
婦長が「まあ、病棟ではきけない声と、見せてもらえない顔!っていうのです。
私が部屋に入ってきたと勘違いしたごあいさつだったようです。
Bさんが「胸が痛い、胸が痛い」っていうので、
看護婦達は狭心症かしら、何かしらってごそごそいっているんです。
婦長が来て「Bさん、胸はどこ?」って尋ねると、
のど仏をつまみました。
「そのムネがいたいのね。じゃ、先生にみてもらいましょう」
すると、こっくり。
婦長いわく
「みんな、天使みたい!」ですって。
※本記事は、20年以上前(2000年11月~2004年4月)千葉県内の某精神科病院に看護部長として勤めていた頃、ナースサポートKKに掲載していたブログ『あっけらかん病院看護日誌』のアーカイブです。
0コメント